TBS Documentary / 報道特集 ドキュメンタリー 8/18(土)17:30〜 放送予定

TBS 報道特集さんが、ドキュメンタリーとして、戦争体験者の記憶の伝承を目的とした「戦後世代の語り部育成事業」に取り組んでいる私の活動に密着してくださいました。昨年秋から俳優の仕事の現場も含めた様々な場で取材を受けてきました。

今春、ロシア連邦サハリン州へ渡航し、戦後サハリンに残留を余儀なくされた「残留日本人」と呼ばれている皆さまにお会いしてきました。その旅の一部始終も、TBSのクルーが撮影しています。日本統治時代の樺太(サハリン)では、1945年8月15日以降に戦闘が激化し、多くの多くの犠牲者を出しています。無数の人々の取り返しのつかない家族の離散は、この時に起こりました。沖縄、そして、この樺太でも、地上戦が行われていたのです。会話の中で日本語・朝鮮語・ロシア語が同時に混ざって出てくるおばあちゃん。少数民族・ウィルタ族の名前、日本の名前、ロシアの名前という3つの名前を持つ、終戦直後に生まれた女性。母親はついに亡くなるその日まで頑なに自分の父親の存在を明かさなかったと話してくれた女性。親戚や兄弟がシベリア抑留に遭った女性。日本へ永住帰国をした女性。ロシア国籍を取得し、家族とともにサハリンで生きて行くことを選択してきた女性。数十年の時を経て、肉親の安否・所在が判明し、顔も分からぬ家族との再会を果たした女性。女性、女性、女性。戦中の樺太(サハリン)では、1945年8月の時点で、日本人男性のほとんどは戦地に送られていておらず、樺太に残り暮らしていた人の多くは、その家族である女性と子どもたち、そして、朝鮮半島から樺太へ渡り労働に従事していた朝鮮人の方々でした。僕がお会いした残留日本人の皆さまの育てのお父さんは、朝鮮半島にルーツを持つ方々です。

サハリンでの聞き取りの旅。そこでは、戦中戦後の悲劇だけでなく、それらの大きな受難を経て徐々に形づくられてきた多文化・多言語・多民族国家・ロシア連邦サハリン州に暮らす皆さまの人生とその在り方の豊かな側面が多く浮かび上がってきています。人種・民族の多様性とそれらの共生について、分断が拡大する世界に、サハリンが重要な手掛かりを与えてくれています。

TBS 報道特集のドキュメンタリーは、8月18日土曜日17:30〜 放送予定です !

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