Theatre Work for a kindergarten in Tokyo

私立幼稚園にて、父母さんへ向けて、講話とシアターワークをさせていただきました。自分の心のなかに生じている気持ちを認めて、誰かに素直に伝える、表現するということができなかった、僕自身の幼少期や十代のエピソードを紹介しながら、僕のシアターワークの基本的な考えの一つである「心と身体には、つねに、動きたい方向がある、向かいたい方向がある、望んでいる方向がある」ということについて、お話をした後に、皆さんとワークショップを共有しました。

たとえば、もしも、目の前の光や景色が、自分にはいくつもの淡い色が溶け合いながら、こちら側へ滲み出てくるように近づいてきているように見えているのに、それは橙色の太陽が庭を照らしているということでしょうと言い切られたとしたら、そこには、こぼれ落ちて切りすてられてしまう感情が明らかにあるでしょう。この世界のなかで、きっと、こんな風にして、誰のせいでもなく、しずかに自分の居場所を失っていく人がいるのではないでしょうか。心のなかに生じているありのままの気持ちを、自分自身で認めることができなくなった時、人はたいへんにくるしい思いをするのではないでしょうか。

子どもが見ている世界、感じている世界は、きっと僕たち父母のそれとは大きく異なるので、子どもたちには自分の心と身体でその世界をそのままに表現して伝えてほしいと、僕は思います。そして、お父さん、お母さん自身のその世界もまた、ひとしく尊く、生き生き伸び伸びと体現されるべきものだと思っております。

講話をご一緒させていただきました(株)Blue ink代表取締役・アネルズあづささん、学校法人みのり幼稚園園長・濱田実さん、幼稚園スタッフの皆様、ご協力いただきましたあらゆる皆様に、心より 感謝 お礼 もうしあげます。ありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

小木戸 利光

 

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