早稲田大学大学院 – 人種迫害が表現された演劇シーンのなかで、私たちの生の感情をつよく引き起こすようなドキリとした瞬間がありました。大学院では、想像以上に、本当に様々な人生経験をしてきた人たちとの出会いがあります。ある一瞬、ほんの一瞬の出来事でしたが、誰かの身体が=その人の実の人生の経験・記憶が、差別・迫害・殺りくというものと何かしらの形で深く繋がった瞬間を感じました。彼・彼女たちが、自分たちでつくったシーンのなかで、人物を演じることによって、実感とともに、他者の異なる立場・視点・感情にアクセスできた人がいたとしたら、理論と実践のその学びの質の違いについて皆で話し合い、その双方向から物事を洞察して行動できるとは、どのようなものなのか、シアターワークを通じて、探求しています。身体はあらゆることを物語っています。時に言葉以上に、核心を伝えてくれます。
社会科学を学び、論文を書いていく大学院生たちに、Theatre for Peace and Conflict Resolutionという実践・方法論を論理的に示しながら、身体で感得していく実践のシアターワークを共有しています。学問の場に、身体性を含ませること。わりきれない、切り捨てられない、はっきりと線をひいて理論化・言語化できない人の心・内的な声・個々の人生の物語をすべて含んだ「私たちの身体」を、学問のなかでも お互いに大事に扱いながら、私たち人間の生の全体性を回復してゆくことを目指しています。
とくに、今この時代には、個人あるいは組織の変容にも、身体性を含むということが、とても大事なことであるように思っています。
授業後、身体中から熱が出てきて、身体中があつくなって、熱がぬけていかない感じでしたので、寝る前に プールで 泳いで、泳いで、泳いで、泳ぎました。水に浮かびながら、泳ぐのは、本当に マインドフルになれます。