(※終了しました。ありがとうございました!)

今回のワークショップは、1DAY講座として開催いたします。関東圏以外の方もどうぞご参加ください。

1日のタイムスケジュール

会場: 覚王山 高願寺

午前

10:00〜10:30 対話「心が向かってゆくほうへ、身体が動かされてゆくほうへ」

10:30〜12:00 心と身体を緩め開いてゆくボディーワーク

12:00〜12:30 ふりかえり「いま 心と身体のまんなかに 浮かんでいるもの」

12:30〜13:45 お昼休憩

午後

13:45〜14:45 「庭園に浮かびゆく物語」

〜お寺散策 & Creative Writing

14:45~15:00 ひと息

15:00〜15:45 ワークショップ「声を響かせる 〜言語を、音として、意味として発語する」

15:45〜16:30 ワークショップ「身体の表現 〜動かされてゆくほうへ」

16:30〜17:30 心と身体の演劇 〜ひとつの演劇をつくる

17:30〜18:00 ふりかえり「いま と これから」

日時    2018年11月17日(土)10時〜18時(お昼休憩あり)

場所    浄土真宗本願寺派 覚王山 高願寺

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

小木戸利光よりご挨拶

「本来の自分に出会う場所」をテーマとした、ワンデイワークショップです。

一般講座では、今後セッションを継続開催し、初めての方も、2回目以降の方も、どなたにでも開かれたものとして進めていきます。また、セッションにおける変容のプロセスを大切に扱いながら、近い将来、ご希望の受講者の皆さまとともに一つの表現作品の創作に取り組みたいと思っています。詩作、演劇、踊り、音楽、絵画など、多様な形で、皆さまおひとりおひとりのなかにそれぞれに尊くユニークな可能性が溢れており、それらが今にも溢れ出てきそうなことを、セッションを通して実感しております。

Theatre for Peace and Conflict Resolution のシアターワークは、来学期以降〜国内外の多くの大学などの教育機関で授業を行う機会に恵まれています。教育現場においては、その大半が座学で構成されているカリキュラムのなかに、シアターワークとしての行学(practice=心身の動きを伴った実践)が融合していくことを目指しています。

シアターワークとともに、どこかで 皆さまにお会いできますことを、心から楽しみにしております。

Theatre for Peace and Conflict Resolution 代表  小木戸 利光

Share:

三浦祥敬さん- Producer・Concept Designer・Event Designer

Theater for Conflict Resolution のプログラムを受講したきっかけ

小木戸さんと出会った時、まずはじめに思ったのは感性がとても近いけど使っている言語や表現の仕方が違う人だということでした。
私自身、昨年度プロデュースの役割でアートの活動に関わることがありました。表現が大事だという想いがあったからです。また、ワークショップのデザインもやっていました。小木戸さんの活動と自分のこれまでやってきたこと・考えてきたことが重なるところも多く、とてもお話を聞いて共感したのを覚えています。

とくに印象に残っているのはプログラムに誘っていただいた時のカフェでのやりとりです。

直感的に小木戸さんに連絡をとってみようと思い立ち、個人的に連絡をしました。快諾してくださった小木戸さんと2時間くらい話し、その後プログラムに参加する申し込みをしました。小木戸さんとお話し、自分の人生が進み始めた気がします。

カフェでお話する時、私はお寺のイベントでアートのコンテンツを自由に作ってほしいと企画を任されている状況でした。その当時まで、自分が主になってアート作品の制作をすることができるという心持ちになっていませんでした。
しかもお寺とイベントの規模がこれまで関わったものよりもとてつもなく大きく、「本当に自分がアートのコンテンツを作ってよいのだろうか」という迷いがありました。

これまでの活動の中で、周りの人たちにアーティストとして作品を作ることよりむしろプロデュースをすることを期待されていたのだと思います。しかし、振り返ってみると、自分の中でアーティストとして作品を作るということは無理だと自分自身の自ずから浮かんでくるアイデアに蓋をしてしまっていたのも事実です。
その渦中にいる時には明確に言語化することができていませんでしたが、おのずと浮かび上がってくるものを表現したいという気持ちが自分の中で育ってきていました。

お寺の仕事の案件が来た時、ついにこのタイミングが来たと思いました。ここで作らないと、またアーティストではない自分として可能性を押し殺すように行動してしまうのではないかと思ったのです。

これまで押さえ込んでいた表現をするという当事者として仕事に向かいたいと思いました。しかし、それがはっきりしたのは小木戸さんとお会いした後になって強く自覚したことです。その一歩を踏み出していいものかどうかと頭の中では葛藤がずっと続いていました。

カフェでは、小木戸さんに「三浦さんの作品がみたい。もうそこまで出かかっているタイミングなんですね。」と言われました。それを言われた瞬間に、自分の中で作品を作るという方向に自分が定まり、どんな批判があってもそれを形にしようと思うに至りました。

その流れで7月に実施したシアターワークのプログラムにも参加することにもなりました。小木戸さんのプログラムに参加すると、作品作りの着想を得られるかもしれないと思いました。自分が手がけようと思っている作品も演劇的な要素を取り込みたいと思っていたので、そういう要素を学びたいという気持ちが強かったのだと思います。

 

参加してみて、小木戸さんのプログラムには良い意味で裏切られたような気がします。
プログラムは全て即興的に流れていきます。もちろん最初から用意されていたものもありますが、目の前に参加者の方々の振る舞いがどんどんワークショップの場に反映されていき、プログラム自体が成長していくような感覚で面白さを感じたのを覚えています。

私が裏切られたと思ったのは、そのプログラムにおいて「自分自身の人生の課題に再度直面せざるを得ない心境になった」からです。

どこからそう思ったかというと、セッションの中のボールを渡す流れに身を委ねていた時でした。
ボールを前の人から受けて、その気持ちを紡ぐことを意識しながら次の即興的に受け取りに来た人に渡していくワークです。そのワークの中で次の人に渡す時、「あれっ、意外と受け取りにこないな」と思いました。
同時に、「どうやって渡せばいいんだろう」と思いました。
そういう状況を作り出しているのは自分自身だということをこのワークの中で強く意識するに至りました。

 

この時に思い出したのは自分のルーツのことです。

私はお寺出身で、今年になってからお寺を継ぐか・継がないかについて悩んでいます。それは今文章を書いている今、手放せたらいいなと思っていますが、家族の中で納得する答えになっておらず、状況は膠着しています。今年になって継ぐこと・継がないことについてよく考えるようになりました。

小木戸さんのプログラムを受ける時にもこのことは悩んでいたのですが、思わぬ人生の課題を直視せざるをえない状況になったのは予期していなかったことだと思います。

 

ボールを渡そうとしているのに、相手が取りにこない瞬間、「私自身が相手に受け取りにくいように振る舞っていること」に気づきました。
その時、父親のことが頭の中でつながり、父親もまた自分に渡すのが下手くそなのかもしれないと思いました。ワークの中の状況と家業における継承の中での自分自身の立ち位置は逆の関係ですが、ワークの体験から考えたことを通して、これまで考えていなかった父親の考えを類推することができたのです。

私の父親への見方は凝り固まっています。しかし、そうしてしまっているのはまぎれもない自分自身で、私の振る舞い方が変わると父親も手渡す選択肢を取りやすくなるのかもしれないと思います。もしくは他の人に手渡していけるかもしれません。現在進行形で家業の継承の話は終わりが見えずに継続中ですが、セッションの体験が詰まっていた課題を前に進めるために強く作用していたように思います。

 

セッションの効果は少しずつジワジワと出てきています。

正直、7月にセッションを体験した時には効果を強く体感してはいませんでした。しかし、考えが発酵するようにつれてセッションの効果の大きさを実感してきています。9月の頭には、私の人生の中でも主観的にとびきり大きな変容を体験しました。自分が自由になることに執着しすぎていた自分に気づいたのです。それがカパッと外れて楽になり、他の人たちがどう自由であることを手伝えるだろうかという視点の転換が起こりました。

私はこれまで活動してきたことがバラバラのように散らばり、どうもしっくりくる言葉にまとまらないことをもどかしく思いながら時間を過ごしてきました。ワークショップをデザインすることもあれば、アートの制作をすることもある。さらには今年になってからは仏教についての本を書くご縁をいただいて、執筆もしています。しかし、活動それぞれがあっちこっちを向いていて、どういう方向に向かっているのかが自分でもよくわからなかったのです。

9月の頭に自分自身が「自由と創造」のキーワードを意識していることを改めて気づきました。ただ、これまで5年以上続けてきたのは、いかに「自分が」自由になるのかという点で、視点は常に「自己」に向かっていたんです。

なんて自分への執着が強いんだろうと思いました。それを捨てることができず、しかも執着していることにも気づくことができていなかったんです。新しく芽生えてきたのは「他の人が自由になることをサポートしたい」という強い気持ちでした。その気持ちが自ずから生まれてきたことにとても驚いていて、そのきっかけはセッションの中のやりとりが影響しているのだと思います。

 

そしてこれから・・・
私は10月現在、「人がそもそも何者でもないことを受け入れ、過去からのしがらみを手放しながら可能性を開いていける機会作りを行う諸活動」を「Temple構想」を呼び、構想の実現に向けて動き始めました。

新しく持った視点は、前述の通り「他の人が自由になる手伝いをすること」です。これが私のおのずと表に現れるものとして湧き出しているような感覚をベースに素直に他の人のためになりたいと思っています。これまでであれば、そういう思いが湧いてきても「なに偽善者ぶってるんだろう」と自分自身で否定してしまっていたと思います。それを受容することができたのはセッションの場での「表に現れる表現の感覚」を共有する人たちの雰囲気を頭の中に置いておくことができたからなのだと感じています。

セッションは人生の中でついつい後回しにしてきたことに向き合い、自分自身が今大切にしていることを見つめ、古くなり使わなくなった考えを手放していく余白のような空間です。

時には人間関係を捉え直すことや自分らしい選択と関わり方を人生の中で取り戻していくことにもつながると思います。周りの人たちが「意味がない」と言おうとも、自ずから湧き上がってくる想いを受け止めることができるようになる視点を共有してもらえると思います。

私にとってはとても大きな影響を与えるプログラムになりました。
小木戸さんと時間をともにしたプログラムのメンバーには感謝しています。

三浦祥敬   2018年秋に

 

次回シアターワークはワンデイ2018年10/17(土) 10時〜18時、川崎市内の素敵なお寺で開催します。➡︎詳細はこちらをご覧ください。

 


三浦祥敬さん-はProducer・Concept Designer・Event Designerとしてご活躍ですが、頭のなかをいつも下図のように見える化しているそうです。

三浦さんが参画するチームで共同プロデュースしている活動「よみひとしらず」作品をご紹介します。

よみひとしらずさんは、11月10日(土)に横浜・曹洞宗の大本山・總持寺で実施される「仏教×SDGs 守り継ぐ そして未来へ 」のイベントコンテンツの一つとして「言霊のレストラン」を出店されるようです!

總持寺のイベントはこちら!コンテンツ盛りだくさんです。  https://higan.net/now/2018/09/jyba_sdgs/

これからのご活躍をとても楽しみにしております!

Share: